2022/7/24中央競馬回顧+今週の出来事

札幌11R 報知杯大雪H(3歳以上3勝クラス)(ダ1700m) 勝ち馬ブラッティーキッド牡4(父シニスターミニスター)

道中は中団からレースを運んだブラッティーキッドが3.4角から促して徐々に進出していき直線でエンジンがかかると一気に突き抜け2着オレンジペコに2 1/2馬身差を付けて快勝。これで1勝クラスから3連勝、地方と合わせると8連勝でOP入りを決めた。

相手は弱かったとはいえ3勝クラスも一発で突破というのが素晴らしい。3歳時は未勝利で2着があったものの勝ち上がれず地方に転出。連勝でカムバックし、中央でも連勝中。2勝クラスではあわやまで逃げ馬に粘られたが、3勝クラスではその反省を生かして早めにエンジンをかけていった水口騎手の騎乗も見事であった。おそらく札幌開催でもう一度使うと思われるのでOPでも期待したい所。

 

 

新馬評価 1~6段階で表示

福島3Rマイネルビジョン(父オスカーパフォーマンス(Oscar Performance))3

福島5Rラパンラピッド(父ルーラーシップ)3

福島6Rアウクソー(父サトノアラジン)5

小倉1Rニシノトキメキ(父リアルスティール)2

小倉5Rレッドソリッド(父ドレフォン)3

札幌1Rイティネラートル(父キズナ)3

札幌5Rドゥアイズ(父ルーラーシップ)3

 

福島3Rマイネルビジョンの勝利でオスカーパフォーマンス産駒は本国初勝利。父オスカーパフォーマンスはBCジュベナイルターフなどG1を4勝しているキトゥンズジョイの産駒。

 

福島6Rは大外枠のアウクソーが3番手追走から直線グングン後続を突き放し圧勝。

誰が見てもそう答えそうではあるが今福島開催ではゴッドファーザーと本馬のパフォーマンスが圧巻だった。これは将来性の高そうな一頭。

 

小倉1Rニシノトキメキの勝利でリアルスティール産駒は初勝利。

 

今週の出来事

18年全日本2歳優駿勝ち馬ノーヴァレンダ(牡6)が18日のマーキュリーカップ8着のレース後亡くなる

17年浦和記念勝ち馬マイネルバサラ(牡9)がレース中のアクシデントで亡くなる

凱旋門賞に参戦予定のディープボンド(牡5)は川田騎手との新コンビを結成

21年日本ダービー馬シャフリヤール(牡4)はジャパンカップを大目標に

22年日本ダービー馬ドウデュース(牡3)はニエル賞をステップに凱旋門賞

帯同馬としてマイラプソディ(牡5)がフォワ賞に出走予定

8戦無敗のバーイード(牡4)は年内引退の予定、年内はサセックスS→英インターナショナルS英チャンピオンSを予定

22年英ダービー馬デザートクラウン(Desert Crown)はキングジョージに続き英インターナショナルSも回避

デビュー9年目の小崎綾也騎手が7/24の騎乗後アイルランドに武者修行へ

17年黒船賞勝ち馬ブラゾンドゥリス(セ10)が引退→高知で誘導馬

 

キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)英3歳以上芝2400m    
勝ち馬パイルドライバー(Pyledriver)(牡5)
映像 https://youtu.be/FcSzCaj9LTU

6頭立てながらハイレベルなメンバーが揃った。人気順ではまずウエストオーバー(Westover)。

英ダービーでは不完全燃焼の3着だったが、愛ダービーでは鞍上をスイッチし圧勝。ここも前走と同じくCキーンとのコンビ。

これに続いたのがミシュリフ(Mishriff)。昨年の同レース2着馬でここまでG1を3勝。前走エクリプスSではヴァデニにあわやの2着と能力は健在。なおミシュリフはJドイル騎手との新コンビを結成。これまでパートナーを組んでいたDイーガン騎手と馬主側が専属契約を更新しなかったため、乗り替わりとなった模様。

 

3番人気はエミリーアップジョン(Emily Upjohn)。本来は愛オークス予定だったが、機材トラブルにより出走がかなわずここにスライド。

ここまで4戦3勝で唯一敗れたのは英オークスのみ。斤量もあって急遽の出走ながら一気に上位候補の存在に。

 

これに昨年の凱旋門賞馬で前走独のG2を快勝して参戦したトルカータタッソ(Torquator Tasso)、前走ハードウィックSでハリケーンレーンを撃破したブルーム(Broome)、昨年のコロネーションC勝ち馬で前走今年のコロネーションC2着となったパイルドライバー(Pyledriver)が続いた。

 

レースはブルームとウエストオーバーがけん制しながら進んでいき、3番手からパイルドライバー、その後にトルカータタッソ、エミリーアップジョンが続き最後方から出遅れたミシュリフが運んだ。

道中抑えきれなかったウエストオーバーが先頭に立つとそれにブルームが再度つついていきかなり速い流れ。再度先頭、2番手の2頭が並ぶように直線へ。

直線入った所でパイルドライバーが前二頭を一気に交わして先頭、後ろから迫ってきたトルカータタッソが唯一迫ってきたが、寄れながらも差は詰めさせず2 3/4馬身凌ぎ切って勝利。2着にトルカータタッソが入り、そこから8馬身ちぎられたミシュリフが追い込んで3着、逃げたブルームが4着、同じく逃げて折り合いを欠いたウエストオーバーが5着、ここからさらに離されたエミリーアップジョンも同様に折り合いを欠き大きく離れた最下位6着に終わった。

 

想像をはるかに超えるパフォーマンスだった。パイルドライバーが強烈なレースでG1を2勝目。ここまではなかなか勝ちきれない印象があった同馬だが強豪相手に見事なレース。これで重賞4勝目だがすべて2400mかつ英国のレースを制しておりタフなコースはどんとこいといった所か。

 

なお同馬はこれまで主戦だったドワイヤー騎手の負傷により当初はFデットーリ騎手が同馬に騎乗予定だったが、エミリーアップジョンが愛オークス回避によるレース変更でこちらに回ってきたため、代打の代打でPJマクドナルド騎手が上記の2人以外で騎乗経験がある騎手として抜擢された。その器用に応える見事なライドとなった。

 

 

ユナイテッドネーションズS(G1)米3歳以上芝2200m    
勝ち馬アダモ(Adhamo)(牡4)    
映像 https://youtu.be/tutikECGwMc

道中は中団インからレースを運び直線外に持ち出したアダモが力強く抜け出し快勝。

重賞は昨年までの仏時代に勝利があるものの、米移籍後の重賞、並びにG1は初勝利となった。

 

 

ハスケル招待S(G1)米3歳ダ1800m    
勝ち馬サイバーナイフ(Cyberknife)(牡3)    
映像 https://youtu.be/5YiHzTOYNfg

10倍以下のオッズの馬は4頭いたが、中心はジャッククリストファー(Jack Christopher)、ここまで4戦無敗、ダービー路線有力ながらもクラシックは使えず、前走は今期2戦目となったウッディスティーブンスSを快勝し同レース参戦。

これに続いたのがサンタアニタダービー勝ち馬でケンタッキーダービー12着からの参戦となったテイバ(Taiba)、更にはフロリダダービー勝ち馬のホワイトアバリオ(White Abarrio)、アーカンソーダービー勝ち馬サイバーナイフ(Cyberknife)が続いた。

レースは大外枠から人気薄のベネベンゴが出していき2番手からジャッククリストファー、3番手からテイバ、ホワイトアバリオ、サイバーナイフは後方からレースを進めた。

3角で早々ジャッククリストファーが前に並んでいき、合わせるようにテイバも進出、インからはスルスルとサイバーナイフも差を詰め直線へ。

直線では一旦ジャッククリストファーが先頭に立ったが、里からテイバ、内からサイバーナイフが強襲。2頭がジャッククリストファーを交わしていくと、最後まで2頭の激しいたたき合い。テイバもしぶとく迫ったが最後の最後までサイバーナイフが前へ出さず勝利。2着に頭差まで追い詰めたテイバが入り、史上初無敗での同レース勝利を狙ったジャッククリストファーは3着、ホワイトアバリオは7着と大敗した。

勝ったサイバーナイフアーカンソーダービー後に挑んだケンタッキーダービーでは18着と大敗したものの、前走のG3では立て直して勝利しここに臨んできた。内内をロスなく回った好騎乗も光り2度目のG1勝利、トラックレコードのおまけ付となった。

 

CCAオークス(G1)米3歳牝馬ダ1800m    
勝ち馬ネスト(Nest)(牝3)    
映像https://youtu.be/QnSCKQbJHVk

5頭立てながら一騎打ちの様相となった同レース。人気を分けたのはケンタッキーオークス2着の後、ベルモントSで牡馬に挑み2着に入ったネスト、そしてケンタッキーオークス馬でプリークネスS2着のシークレットオース(Secret Oath)、この2頭がオッズ2倍で抜けたオッズとなっていた。

レースは道中4頭横並びで流れていったが、残り800m辺りから一気にペースが上がったところでネストとシークレットオースが後続を離していき2頭抜け出して直線へ。

直線は2頭の一騎打ちになるかに思われたが、ネストが悠々シークレットオースを離していくと最後は大差をつけ2着シークレットオースに12馬身の差を付ける大楽勝。2着のシークレットオースはかろうじて2着は死守したものの、ネストには大きな差を付けられた2着だった。

勝ったネストはアッシュランドSに続きG1は2勝目。勝つときはド派手なパフォーマンスを見せる同馬だが、オークス馬相手のものすごいパフォーマンスを見せた。今後どういう路線を歩むかは不明だが、牡馬相手にすでに結果を出していることを考えると是非とも牡馬との勝負も見てみたい所。