2022/5/22中央競馬回顧+今週の出来事

中京10R 鳳雛S(3歳L)(ダ1800m) 勝ち馬ハピ牡3(父キズナ)

初戦、2戦目と取り上げたハピが3連勝でOP競走も突破。快勝でダート路線に名乗りを上げた。

初戦では古馬になって大成しそうとか抜かしてますが、まさかこの時期にOPを勝つまで成長するとはと驚いています。

まだ、スッと動ききれず3角から促すシーンがありながらもエンジンがかかってからの直線の脚は見事。ダート路線に楽しみな一頭が現れた。

 

 

東京11R オークス(G1)(芝2400m) 勝ち馬スターズオンアース牝3(父ドゥラメンテ)

道中は中団やや前の馬群外を追走していたスターズオンアース。

直線先に抜け出したスタニングローズを捉えると、最後は1 1/4馬身の差を付けて2冠達成。父ドゥラメンテとの父娘による2冠達成で、鞍上Cルメール騎手は今年初の中央重賞勝利となった。

桜花賞までは惜敗続きだった同馬で、人気も枠や距離的な所もあってか3番人気であったが、大外枠から力強く伸び切り終わってみればこの馬が一番強かったという結果になった。近年はノーザンFに差を付けられている社台Fだが、こうしてまた盛り返してきている現状は喜ばしいこと。

社台RHに初の三冠をもたらすか、秋の秋華賞も楽しみにしたい。

 

2着以降だとスタニングローズが2着、ナミュールが3着、2頭とも内内をぴったり回ってくる完璧なレースながら勝ち馬には及ばなかった。

後出しにはなるがスタニングローズの2代母はオークス2着のローズバドで血統的な面でも適性があったとみる。鞍上の好騎乗も光った。

 

逆にナミュールは血統的にはマイルが限界という血統ながら折り合いも付き、距離も持たせきってのレースだった。

2400mもこなせたという実績は秋華賞に向けて大きな収穫になっただろう。

馬体重も休養で戻せると思うので秋の逆襲に期待したい。

 

7着アートハウスは文句なしのレースだったとは思うが、最後は力尽きた。

1.2.3着馬には騎乗経験があったという結果は悔しい結果となるかもしないが、本馬を選んだ川田騎手の男気は感じられた。

まだ未完成という鞍上のコメントもあるように現状の完成度では2400mというタフなレース条件では厳しかったのかもしれない。また何度も言っているようにこの厩舎は距離が延びるほど成績が悪くなっていく厩舎なので、将来的にみても2000mくらいがベストなのかもしれない。

母は秋華賞2着のパールコード。こちらも秋の逆襲に期待したい所。

 

 

 

今週の出来事

デアリングタクト(牝5)は宝塚記念を視野

21年京王杯2歳S勝ち馬キングエルメス(牡3)はジュライCモーリスドゲスト賞

21年英ダービー馬アダイヤー(Adayar)(牡4)はPOWから始動

06年凱旋門賞レイルリンク(牡19)が亡くなる

オークスはスターズオンアース(牝3)が勝利

18年高松宮記念3着馬ナックビーナス(牝9)が亡くなる

 

先週のJRA登録抹消馬

重賞4勝馬コパノキッキング(セ7)が骨折で引退

21年阪神牝馬S勝ち馬デゼル(牝5)が屈腱炎で引退

 

 

ザグッドウッド(G1)豪3歳芝1200m    
勝ち馬ロンバード(Lonbardo)(セ5)    
映像https://youtu.be/cAzXzu3xCOI

激割れオッズで大混戦模様の中19頭立て18番枠から果敢に逃げていった中穴のロンバード(Lombaedo)がそのまま逃げ切って勝利。これが初の重賞制覇となりいきなりビッグタイトルをつかんで見せた。

 

 

愛1000ギニー(G1)愛3歳牝馬芝1600m    
勝ち馬ホームレスソングス(Homeless Songs)(牝3)
映像https://youtu.be/r2jauYsAm3A

人気の中心は13番のチューズデイ(Tuesday)、前走英1000ギニーで3着からの参戦。

これにレパーズタウンのG3を勝利したホームレスソングス(Homeless Songs)、クリテリウムインターナショナル3着以来のレースとなったパープルペイ(Purplepay)4戦して連対率100%のヒストリー(History)などが続いた。

レースは1番のアガーサ(Agartha)が引っ張り2番手からチューズデイが追走。

3番手インにヒストリー、中団の馬群にパープルペイ、中団やや後ろの外にホームレスソングスが続いた。

直線に入り前チューズデイが前を捉えにかかるが、一番外から一頭ホームレスソングスがもの凄い手応えのまま馬なりで先頭に並びかけると、一気に差し切り差を広げ、大きな着差をつけてのゴール。これで5戦3勝。重賞は2勝目でG1初制覇となった。

 

愛2000ギニー(G1)愛3歳牡馬、牝馬芝1600m    
勝ち馬ネイティブトレイル(Native Trail)(牡3)    
映像https://youtu.be/oSRC1oGkrd8

人気は英2000ギニーで2着に入ったネイティブトレイル(Native Trail)が1倍台半ばの圧倒的支持。

レースでは道中、中団インを追走し直線では内からこじ開けて進路を確保するとしっかりと抜け出して2着ニューエナジー(New Energy)に1 3/4馬身差を付ける快勝でG1 3勝目。通算成績を7戦6勝とした。

なお、同レース勝利で、ゴドルフィン×アップルビー厩舎は英愛仏2000ギニーを3頭すべて別の馬で勝利するという偉業を成し遂げた。

同一年3か国2000ギニー制覇は02年にAオブライエン調教師がロックオブジブラルタル(Rock of Gibraltar)とランドシーア(Landseer)の2頭で達成しているが3頭で3か国制覇は史上初の快挙。

 

 

タタソールズゴールドC(G1)    
愛3歳以上芝2100m    
勝ち馬アレンカー(Alenquer)(牡4)    
映像https://youtu.be/cqzyM5fjFao

今年は豪華メンバーのそろったタタソールズゴールドC

8頭立ての中でも注目は7頭おり、人気順でいくとまずは前走ドバイターフを制したロードノース(Lord North)昨年のドバイターフ勝利後、初の実戦となったウィンターダービーが同レースにも出走しているアレンカーの2着。一叩きされた前走ドバイターフではパンサラッサ、ヴァンドギャルドとの大激戦の末、同着での勝利となり連覇を達成した。これが今シーズン3戦目。

同率タイで1番人気がもう一頭。ステートオブレスト(State of Rest)、昨年8月のサラトガダービーで初のG1勝利を決めるとコックスプレート、前走ガネー賞とG1を3連勝し、同レース参戦。

3番人気がアレンカー。昨年はパリ大賞典3着、英インターナショナルS2着とG1ではあと一歩届かず。今季は、初戦のウィンターダービーを制し、前走ドバイSC6着以来となるレース。

 

4番人気以降では、昨年のサンクルー大賞の勝ち馬でキーファーズ所有、昨年JCにも参戦したブルーム(Broome)、昨年のクラシック有力候補だったハイデディニション(High Definition)、昨年の同レース勝ち馬ヘルヴィックドリーム(Helvic Dream)、21年の愛2000ギニー勝ち馬マックスウィニー(Mac Swiney)が続いた。

レースは意外にもハイデディニションが先手を主張し、逃げの手に。マックスウィニーが二番手から続き、後ろにアレンカー、ロードノース、ステートオブレストの順。出遅れたブルームは後方からレースを進めた。

直線、早々とマックスウィニーが力尽き、アレンカー、ロードノース、ステートオブレストの3頭が前へと迫る。

しかしここからハイデディニションがかなりしぶとく粘り、中々後続を捉ええさせない。しかし、最後まで抵抗しながらもアレンカーがクビ捉え切り先頭でゴール。ハイデディニションは粘り2着。ステートオブレストが3着、ロードノースが4着。ブルーム5着、マックスウィニー7着、ヘルヴィックドリームが最下位8着という結果に。

勝ったアレンカーはこれがG1初制覇。重賞は4勝目。

これまでG2、G3ではアダイヤー、ユビアー、ロードノースとG1馬を抑えていたが、G1には手が届いていなかったが、ようやく5度目の挑戦で初戴冠となった。

 

 

プリークネスS(G1)    
米3歳ダ1900m
勝ち馬アーリーヴォーティング(Early Voting)(牡3)    
映像https://youtu.be/mhzHmmvXIwY

人気はケンタッキーダービーで2着に入ったエピセンター(Epicenter)、これにケンタッキーオークスを制し牝馬ながら牡馬にぶつけてきたシークレットオース(Secret Oath)、ダービー前走戦のウッドメモリアルS2着の後、本番へのポイントが足りていたにも関わらずここ一本に標準を合わせてきたアーリーヴォーティング(Early Voting)、ダービー4着のシンプリフィケーション(Simplification)ここまでの4頭が10倍を切るオッズとなった。

レースは好スタートを切ったアーリーヴォーティングがスムーズにポジションを取り2番手。内からスーッと前に取り付いたシンプリフィケーションが3番手。

エピセンターはスタートでやや出負けし後方から。シークレットオースもまずまずのスタートも6番のハッピージャック(Happy Jack)に挟まれる形となりポジションを下げ最後方からレースを運んだ。

 

3角あたりから内を回ってエピセンター、大外からシークレットオースがまくるように上がってきて最後の直線へ。

直線抜群の手応えでアーリーヴォーティングが先頭に立ち、差を広げにかかる。外からシークレットオースが追い上げ、内からはエピセンターが猛追。

最後までエピセンターは脚を伸ばして差を詰めたが及ばず。アーリーヴォーティングが押し切ってG1初制覇。

追い詰めたエピセンターは1 1/4馬身届かず2着。シークレットオースは最後力尽き4着。シンプリフィケーションは全く伸びず6着に終わった。

勝ったアーリーヴォーティングはこれが4戦目のガンランナー産駒。

ガンランナーは初年度産駒からいきなりクラシックホースが誕生。

同馬は昨年12月のデビュー後、2月のG3ウィザードSを勝利し2連勝。前走のウッドメモリアルが2着となりこれが4戦目。ダービーをスキップしたことがものの見事にはまった。

同レースに出走していたシークレットオースの父アロゲートといい、産駒も熱く戦いあっているのが非常に熱いライバルストーリーだなと感じます。

 

チャンピオンズ&チャーターC(G1)香3歳以上芝2400m    
勝ち馬ラシアンエンペラー(Russian Emperor)(セ5)    
映像https://youtu.be/hmsu3cTVsG0

今年2月香港ゴールドCを制し、勢いに乗るラシアンエンペラーが道中最後方待機から直線一気で前をなで切り。鮮やかな差し切り勝ちでのG1勝利となった。昨年の4歳シーズンからレースを使い続け昨年だけで10戦。徐々に頭角を現し、昨年は6着に敗れた同レースも勝利と確かな成長を感じさせるレースとなった。

 

 

ピックアップレース

テンプルS(G2)英3歳以上芝1000m    
勝ち馬キングスリン(King's Lynn)(セ5)    
映像https://youtu.be/07S3JHRl_fE

直線1000mのレース。一番内から伸びてくる紫と赤のエリザベス女王勝負服キングスリンが

抜け出すと、最後はトワイライトコールズ(Twilight Calls)となたたき合いに勝利。重賞初制覇となった。

 

調べた限りでは5代母Contraltoから本馬まで5代にわたってエリザベス女王が所有されており、長い年月をかけて紡いできた血統。おそらく次走はプラチナジュビリー(旧ダイヤモンドジュビリー)だと思われるので応援したい所。

 

 

イタリアダービー(G2)伊3歳牡馬、牝馬芝2200m    
勝ち馬アルダカン(Ardakan)(牡3)    
映像https://youtu.be/Q-Lasa-vc6U

イタリアダービーは出走中3頭がイタリア調教馬、そのすべてがアルバートドック産駒という。さらに3頭の中にはローエングリン(Lohengrin)という聞いたことがある馬名も。

3頭の中で最有力はテンペスティ。ここまで6戦4勝2着2回という抜群の安定感で2番人気に支持されていた。人気の中心は前走仏のリステッドで2着に入ったアルダカンが人気の中心。

レースは中団外からレースを運んでいたテンペスティは抜群の手応えで直線上がっていき勝ったかに思われたが、内から上がってきたアルダカンにゴール寸前で差し切られ2着。惜しくもダービー制覇とはならなかった。

ちなみにローエングリンは5着、もう一頭のトラマリーノ(Tramaglino)は10着だった。

 

 

(豪)2歳未勝利戦 芝1100m

勝ち馬コーシュウ(koshu)(牝2)

映像https://twitter.com/skyracingau/status/1526775580976263169?s=21&t=oZ4KjE8PBCuA4o9zJKco2g

この日がデビュー戦となったコーシュウは中団追走から楽に前に取り付いていき、ほぼノーステッキで楽勝。初戦から見事なレースで勝利を挙げた。

本馬はニュージーランド生まれのサトノアラジン産駒。

本馬が豪でデビューした初めての産駒ながらいきなりの勝利。

抜け出すときの加速は素晴らしいものがあった。

鞍上のJマクドナルド騎手も加速が素晴らしかったと高評価しており、個人的には重賞級だと感じる。春シーズンでの活躍に期待したい。