2022/6/12中央競馬回顧+今週の出来事

中京11R 三宮S(3歳以上OP)(ダ1800m) 勝ち馬ハヤブサナンデクン牡6(父ゴールドアリュール)

21年5月の2勝クラスにて取り上げた同馬。道中は早い流れを3.4番手辺りから追走し、直線は6馬身という大きな着差を付けて快勝。OPクラス入り2戦目で初のOPクラス勝利となった。

当時から早い流れでの決着の方が良さが出るということは話していたが、ここまで強くなるとは驚き。なかなかのパフォーマンスだったので重賞でも期待。

 

 

新馬評価 1~6段階で表示

東京5Rオンザブロッサム(父ラブリーデイ)3

中京5Rプロトポロス(父ウォーフロント(War Front))4

函館5Rクリダーム(父ハーツクライ)3

 

中京5Rプロトポロスは道中3.4番手追走から直線外に出し、対抗格だったウメムスビをあっさり引き離し3 1/2馬身差の快勝。上がり33.8の脚で短距離路線ではなかなかやれそうな一頭。

 

 

今週の出来事

先週のコロネーションCを制したハクム(Hukum)(牡5)が骨折

藤沢和雄元調教師が顕彰者に選定される

22年サウスオーストラリアンダービー勝ち馬ジャングルマグネイト(セ4)が香港へ移籍

 

 

JJアトキンスプレート(G1)豪2歳芝1400m    
勝ち馬シーザベルター(Sheeza Belter)(牝2)    
映像https://twitter.com/skyracingau/status/1535493952152842241?s=21&t=t12vREt3QUWzkboINWL2mw

道中は先団やや後ろ辺りを追走していたシーザベルターが直線半ばで先頭に立つと、一団で迫ってくる後続をなんとか半馬身凌ぎ切り勝利。前走G2からの連勝で初G1勝利となった。

ちなみに同馬の母母父にはフジキセキがいる。

 

ストラドブロークスH(G1)豪3歳芝1400m
勝ち馬アリゲーターブラッド(Alligator Blood)(セ5)    
映像https://youtu.be/1O5N8QaSlhI

道中は中団待機のアリゲーターブラッドが直線外に持ち出されると勢いよく前を飲み込み、最後は2着プライベートアイ(Private Eye)を1馬身抑えて快勝。

これが実に2年3ヵ月ぶりの勝利となったが、最後の勝利もG1でそれ以来のG1勝利となった。近走は結果は出ていなかったものの、前走のG3で復調の兆しを見せこれが休み明け2戦目だった。2歳G1でも好走していた同馬だが、転厩や競走生命にかかわる怪我を負うなど苦しい時期を乗り越えての見事な復活劇。

 

ニューヨークS(G1)米4歳以上牝馬芝2000m    
勝ち馬ブレーカーストリート(Bleecker Street)(牝4)    
映像https://youtu.be/NHvF4X7tpdE

人気は昨年のオペラ賞勝ち馬で米に移籍し、これが2戦目だったルジール(Rougir)が人気を集めた。道中は後方2番手にいたルジールは3.4角で早めにスパートしていくが、直線は全く伸びず。変わって外から追い込んできた赤い帽子のブレーカーストリートが最後方一気の差し脚を繰り出しゴール前きっちり差し切っての勝利。初のG1勝利となった。ルジールは5着。

勝ったブレーカーストリートはこれで無傷の7連勝。米芝中距離戦線に新星誕生。まだ4歳で伸びしろ十分といった所。牡馬相手でどこまでやれるのか楽しみ。

 

エイコーンS(G1)米3歳牝馬ダ1600m    
勝ち馬マタレヤ(Matareya)(牝3)    
映像https://youtu.be/aIadP0A4haM

人気はケンタッキーオークス4着のエコーズールー(Echo Zulu)とマタレヤが分け合っていたが、ゲート裏でエコーズールーがスクラッチし4頭立てに。人気もマタレヤが1倍台前半という圧倒的な支持に変わった。

レースでは逃げたマタレヤがマイペースに持ち込むと直線も楽な手ごたえで後続を離していき、6 1/2馬身差を付ける楽勝。4連勝でG1初勝利となった。

2歳時まではケンタッキーオークス馬シークレットオース(Secret Oath)辺りにぶっちぎられていたが、3歳になってからは力を付けG3,G2と連勝し、G1奪取。今年は同レースも含め4戦負けなしと底を見せておらず、距離も1400mの前走、前々走からさらに伸ばした同レースでも結果が出た。まだあたっていない3歳牝馬勢との対戦を楽しみにしたい。

 

 

ウッディスティーブンスS(G1)米3歳ダ1400m    
勝ち馬ジャッククリストファー(Jack Christopher)(牡3)    
映像https://youtu.be/0fFTPvdi4OY

人気は1.4倍と圧倒的な支持を集めたジャッククリストファー一本かぶりというオッズだった。同馬は2連勝で迎えたBCジュベナイルで大本命であったが、直線で回避、立て直した前走の今期初戦G2を快勝し、ここが今期2戦目だった。

スタート後は無理せず外を行かせ、2番手に手控え直線を迎えると抜群の手応えで前を交わし後は着差が広がっていく一方。最終的に2着パパキャップに10馬身の差をつけ2着馬以降を画面外まで追いやる圧倒的な差を付けてのゴール。無敗記録を4に伸ばした。前走、前々走は共に1600mを使いここは1400mと距離を短縮したが、全く問題にならなかった。

距離は1800mまではこなせると個人的には思っているので、今後どういう使い方をするかは不明だが、おそらくBCダートマイルが大目標になると思われるのでフライトラインやライフイズグッドと当たるようなら期待したい。

 

 

ジャストアゲームS(G1)米4歳以上牝馬芝1600m    
勝ち馬リーガルグローリー(Regal Glory)(牝6)    
映像https://youtu.be/xVL0K_RzxxE

人気の中心は2頭で2番のリーガルグローリーと3番のスピークオブザデビル(Speak of the Devil)の2頭が分け合っていた。

まずはこの路線お馴染みのリーガルグローリー。昨年末のメイトリアークSでG1初制覇を飾ると、今期はここまで2連勝で前走はジェニーワイリーSを制しての参戦。

そしてもう一頭の注目スピークオブザデビル。こちらは元フランス調教馬で20年の仏1000ギニー2着や、昨年のロートシルト賞3着などの実績がある一頭。

今年に入り米に移籍した同馬は前走G2を制しての同レース参戦となった。

なお、同レースは5頭立てながら上位人気3頭が同馬主、同厩舎という何とも言えないメンバー構成となった()

レースは前2頭が速い流れで引っ張っていき、前2頭、後ろ3頭という隊列。

3.4角で前後の間隔が一気に縮まっていくと3番手にいたリーガルグローリーが前を楽々捉え3 1/2馬身差の快勝でG1連勝。スピークオブザデビルはハイペースで完全に脚をなくし4着に敗れた。

 

ジャイプールS(G1)米3歳以上ダ1200m    
勝ち馬カサクリード(Casa Creed)(牡6)    
映像https://youtu.be/s_LCFxhnj6w

道中は中団インを追走していたカサクリードが直線もロスなく最内を通っていき、前で粘る人気のアレストミーレッド(Arrest Me Red)、トゥルーヴァラー(True Valour)をゴール寸前で差し切っての勝利。前回の勝利は昨年の同レースで久々の勝利を連覇という形で決めて見せた。

同馬はもともとマイルを中心に使われていたが結果はあまり出ず。1200mへの短縮が成績を見ても結果につながっている要因と見える。

今年初戦に1351ターフスプリントで2着に入っており、勝ったソングラインの価値をさらに上げる結果に。

 

 

メトロポリタンH(G1)米3歳以上ダ1600m    
勝ち馬フライトライン(Flightline)(牡4)    
映像https://youtu.be/zZlvi3HOWZ4

5頭立てながら非常に好メンバーが揃ったレース。3連勝で同レースに臨んできたスピーカーズコーナー(Speaker's Corner)、昨年のBCスプリントの勝ち馬アロハウエスト(Aloha West)、デビュー以来3着なしの安定感を誇るハッピーセイバー(Happy Saver)、そして前走のマリブSを楽勝し、ここまで無敗の怪物フライトラインが出走。

レースはスタート後、ややフライトラインが出負けするような形。スピーカーズコーナーもそれが見えていたため、制裁覚悟でゴリゴリに進路カットして先手を主張。これまでは逃げの手で結果を出し続けていたフライトラインは控えて2番手。3.4番手は並ぶようにしてハッピーセイバーとアロハウエストが続いた。

半マイル45.01と早い流れをスピーカーズコーナーが作っていったが、直線を待たずしてフライトラインが早々先頭に立ち、そのまま直線へ。

直線に入っても脚色は衰えず結局ノーステッキで6馬身を付ける大楽勝。軽度の故障明けとはいえ6ヶ月ぶりの実戦。衝撃的な走りを見せ無敗記録を4に伸ばした。

2着にハッピーセイバー、3着がスピーカーズコーナー、4着がアロハウエストとなった。

スタート後の不利は正面から見るとかなりひどいもの。https://twitter.com/raypaulick/status/1535729852971724800?s=21&t=q1JVwLpS3-NNpmtox86S-Q

大抵逃げ一辺倒の馬は脱落してしまうイメージだが、この馬は違った。

さすがに砂はかぶらせないようにすぐに切り返していたため、砂をかぶると脆いかもしれないがそもそもが速いのでその心配は必要なさそう。

この馬を負かす馬は果たして現れるのか...

 

 

 

オグデンフィップS(G1)米4歳以上牝馬ダ1700m    
勝ち馬クレリエール(Clairiere)(牝4)    
映像https://youtu.be/85Y1CyIf2eE

ここも5頭立てながら好メンバーが揃った一戦。

人気の中心は昨年の牝馬チャンピオンであるレトルスカ(Letruska)

昨年はG1を4勝し、今年もすでに4月のアップルブロッサムHでG1制覇。6歳だが、変わらず今年も強い印象。これに昨年のケンタッキーオークス馬マラサート(Malathaat)、21年アラバマS、22年アップルブロッサムH2着の実績馬クレリエール、昨年のケンタッキーオークス2着でエイコーンS勝ち馬サーチリザルツ(Search Results)が続いた。

レースはスタート後レトルスカが先手を取ったが、サーチリザルツも譲らず2頭で後続をグングン離していく。8馬身近く後方からマラサートとクレリエールが続く展開。

超ハイペースで競り潰されたレトルスカは4角前で早々失速。変わってサーチリザルツが先頭で直線へ。

直線半ばまでサーチリザルツも踏ん張っていたが200mを切ったあたりで止まり、最後はマラサートとクレリエールの一騎打ち。ゴール前でわずかに出た外のクレリエールがマラサートを競り落として勝利。2着にマラサート、3着にサーチリザルツ、レトルスカは大きく離された最下位5着に沈んだ。

 

マンハッタンH(G1)米4歳以上芝2000m    
勝ち馬トリブヴァン(Tribhvan)(セ6)    
映像https://youtu.be/hzG8ReGWmVM

人気的には中穴のトリブヴァンが大逃げをかますと最後まで押切り、鮮やか逃げ切り。昨年7月以来のG1 2勝目で昨年同レース2着からのリベンジ達成となった。人気のグーフォ(Gufo)は3着。フランス小林智厩舎所属で吉田照哉氏所有のトウキョウゴールド(Tokyo Gold)は最下位10着に終わった。

 

 

ベルモントS(G1)米3歳ダ2400m
勝ち馬モードニゴール(Mo Donegal)(牡3)    
映像https://youtu.be/4qiZ5wq7gBU

オッズ的には接戦であったが2人気は最終的にモードニゴールとなった。

本馬は4月のウッドメモリアルSを制し、ケンタッキーダービー5着からの参戦。これに5月のピーターパンSを制しここに臨んできたウィーザピープル(We The People)、これに紅一点牝馬ながら同レース参戦のケンタッキーオークス2着のネスト(Nest)、ケンタッキーダービー馬リッチストライク(Rich Strike)が続いた。レースは道中4.5番手辺りを追走しており、直線は外に持ち出したモードニゴールが抜け出し快勝でG1初制覇。2着に内から外に切り替えて伸びてきた牝馬のネストがしぶとく迫り2着。ウィーザピープルは4着、リッチストライクはまったく伸びず6着に終わった。

勝ったモードニゴールはこれで6戦4勝。G1は初制覇。

本馬を管理するTプレッチャー調教師は同レース4勝目。鞍上IオルティスJr騎手は同レース2勝目となった。